Dynamic Contact Angle Measurement of Au(111)−Thiol Self

Jan 17, 2000 - Nicola Lake, John Ralston, and Geoffrey Reynolds ... Vassiliki A. Tegoulia and Weisun Rao , Anand T. Kalambur and John F. Rabolt , Stua...
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水 工 学 論 文 集,第44巻,2000年2月

計 画 降 雨 を入 力 した 都 市 浸 水 害 発 生 予測 タ ンクモ デル に つ い て ON THE

INUNDATION

PREDICTION DESIGN

TANK

MODEL

INPUT

BY THE

RAIN.

阿 部 清 明1・ 塩 月 善 晴2 Kiyoaki

ABE

and Yoshiharu

SHIOTSUKI

1学 生 会 員

工修

山 口大 学 工 学 部

シ ス テ ム 工 学 専 攻(〒755

2正 会 員

理博

山 口大 学 工 学 部

社 会 建 設 工 学 科(〒755

-8611山 -8611山

口県 宇 部 市 常 盤 台2-16-1) 口 県 宇 部 市 常 盤 台2-16-1)

It is important for the precaution activity of inhabitants to know how much rain will cause the urban inundation in their city. We discussed in our previous paper the possibility of prediction in case of Ube city using Tank model and point rain prediction method. The Tank structure, Tank parameters and critical occurrence level of residual water in Tank were determined to separate clearly the inundation occurrence cases and the non-occurrence cases in the past rains. We call the critical occurrence level D line. In this paper, we examine how the Tank water level reaches the criterion level (D line) in case of Ube city, inputting the design rain into Tank instead of real 10minite rainfall data . Key Words: Urban Inundation Prediction, Level. Design Rain

1.は

じめ に

Tank Model,

The Criterion

Tank Water

い床 下 浸 水 な どの浸 水 被 害 とな って しま う.雨 水 排

今 日の 日本 に お け る都 市 低 地 部 に は 人 口や 資 産 は集 中 して お り,ひ とた び 大 水 害 が 起 き る とか な り の 被 害 が 出 る こ とが 考 え られ る.都 市 また は低 地 部 にお い て 内水 氾 濫 に よ る被 害 は 毎 年 の よ うに起 き て い る.小 規 模 で あ っ て もそ の た び た び 起 きて い る水 害 を調 査 し,こ の都 市 で は どれ だ け雨 が 降 れ ば浸 水 害 が 起 き るか と言 うこ と を把 握 す る こ と は重 要 で あ る.大 河 川 な どで は流 量 の観 測 が 行 わ れ そ れ を元 に 解 析 を行 い 計 画 が な され る.し か し,都 市 部 の 排 水 路 で 浸 水 害 が 起 き て い る と こ ろで は 流 量 の 観 測 は な され て お らず 実 際 の値 を解 析 に 反 映 させ る こ とは難 しい. 著 者 らは 都 市 流 域 の 浸 水 害 発 生 限 界 を知 る た め に 過 去 の 浸 水 害 発 生,非 発 生 の 降 雨 を元 に タ ン クモ デ ル に よ り発 生 限界Dラ イ ン を決 定 した ・ そ して, タ ン クモ デ ル と短 時 間 雨 量 予 測 方 式(PRFM)を 組 み 合 わせ て浸 水 害発 生 予測 モ デル を構 築 した.そ の 結果, 数10分 か ら1時 間 程 度 早 く浸水 害 の 発 生 が 予 測 で き る よ うに な っ た. 都 市 低 地 部 に降 っ た 雨 は,大 きな 河川 か ら海 に流 れ て行 く.し か し,そ こで起 き る内 水氾 濫 な どは 大 き な河 川 に 流れ る前 に 雨水 排 水 路 か ら溢 水 して しま

―383―

水 路 を整 備 す る とき に,対 象 とな る地 域 の計 画 降 雨 を設 定 し どれ だ け の雨 水 を排 水 す るべ きか 流 量 の 計 算 が な され る. 本 研 究 で は,宇 部 市 の 雨水 排 水 路 の 計 画 降 雨波 形 を浸 水 害 発 生 解 析 タ ン クモ デ ル に入 力 し計 算 され た 水位 が 浸 水 発 生 限 界Dラ イ ン に 対 して ど の く らい ま で 達 して い るか 比 較 検 討 す る.そ して これ らの比 較 か ら流 域 が 水 害 発 生 に対 して どの よ うな状 態 で あ る か 考 察 を行 う. 2.都

市 浸 水 害発 生 予測 タ ン ク モ デル の決 定

(D降 雨,浸 水 害 デー タ 宇 部 市 の地 勢 は 、南 北 に細 長 く、 市 の 南 部 は埋 め 立 て 地 で 東 西 に 長 くま とま っ た 沿岸 平 野 を な し、 中 部 北 部 は 標 高502∼1002の 丘 陵 地 で 、 最 も高 い 山 で も平 原 岳 の395.12と な る.1994年 か ら1998年 に宇 部 市 に お い て 浸 水 害 が 起 きた とこ ろ は 図-1の 黒 丸 の 部 分 で あ る.そ の 特 徴 は 雨 水 排 水 路 が溢 水 す る こ とに よ り床 下浸 水 な どの 浸 水被 害 が で て い る地 域 で あ る. 本 研 究 に お い て,浸 水 害 の発 生 は床 下 浸 水,床 上 浸 水 に よる浸 水 家 屋 が発 生 した 場合 を さす. 雨 量 デ ー タは 宇 部 市 の 南 東 部 に位 置 す る下 関 地 方

表-1降

雨デー タ

図-2宇

図-1宇

部 市 降 雨 の(R1,R3)分



部 市 の概 要 図

気 象 台 山 口宇 部 空 港 出 張 所 の も の で あ る.解

析 は,

宇 部 市 で1994年 か ら1998年 で 浸 水 害 が 発 生 し た 日 な ど の 雨 量 の 多 い25例 に よ り行 う.特 に 特 徴 的 な 降 雨 の デ ー タ を 表-1に 示 す.表 雨 の 日付 け,最 (R60),最 た 軒 数,豪

大3時

大10分

に はそ れ ぞ れ の番 号 の降

雨 量(R10),最

間 雨 量(R180),浸

大1時

間雨量

水 家屋が発 生 し

雨 を も た ら した 降 雨 シ ス テ ム を 示 して い

る.1994年 か ら1998年 に お い て 最 大10分 雨 量(R10) の 最 大 値 は1997年7 .月9日 の2422,最 大一 時間 雨量 (R60)と 最 大 三 時 間 雨 量(R180)の 1995年9月24日 の81.3m2と133.5mmで

最 大値 は とも に あ る.

い ず れ の 場 合 も 浸 水 被 害 は 起 き て い る.表

中 の*

は,1日 に2つ の 一 雨 が あ っ た 場 合 で1995年7月2日 の 5時 か ら の 雨(*),1995年7月2日 の19時 か ら の 雨 (**)と

い う意 味 で あ る.

気 象 庁 が 定 め た 豪 雨 階 級 基 準4)は 最 大 一 時 間 雨 量 と最 大 三 時 間 雨 量 に よ り決 め られ て い る.解

析 で使

用 す る 降 雨 を 豪 雨 階 級 基 準 に よ り浸 水 害 発 生,非 発 生 の 検 討 を 行 う と,Fラ ン ク以 上 に な る と浸水 害 の 可 能 性 が 高 い と 判 断 で き る.(図-2)

―384―

図-3直

列 貯 留 型 タ ン クモ デ ル

(2)解 析 方 法 本 研 究 で 使 用 す る タ ン ク モ デ ル は,直 列 貯 留 型 タ ン クモ デル で,構 造 は三 段 タ ン ク で あ る.流 出孔 は 一 段 目(Aタ ン ク)で3個,二 段 目(β タ ン ク) に1個,三 段 目(Cタ ン ク)に1個 と した(図-3). タ ンク モデ ル の解 析 で は観 測 雨 量 と観 測 流 量 の デ ー タが あ る と,計 算 流 量 と観 測 流 量 が 合 うよ うに タ ン ク モデ ル のパ ラ メー タ を決 定 され るが,宇 部 市 にお い て は浸 水 発 生 地 域 の 観 測 流 量 が な か った の で 通 常 の解 析 はで きな か った. 本 研 究 で は 、都 市 部 の 内水 氾 濫 とい う豪 雨 時 に 河 川 に流 れ きれ な い で流 域 に溜 ま って い る水 の こ と を 考 えて い る.よ っ て,河 川 の流 出解 析 の 時 に は入 力

表-2決

定 され た 浸 水 解 析 用 タ ン クパ ラ メ ー タ

図-4-31997年9.月7日(浸

図-4-11995年9.月24日(浸

水 害 発 生)

水 害 発 生)

図-4-41998午10月17日(浸

の 結 果,浸

水 害 発 生)

水 発 生 限 界(Dラ

イ ン)をV=35(22)と

設 定 す る こ と に よ り浸 水 害 発 生,非 判 別 す る こ と が で き,タ う に な っ た.ま 図-4-21997年5月8日(浸

発生 を精度 よく

ン ク パ ラ メ ー タ は 表-2の

た 、 本 手 法 は,同



規 模 の 山 口県 下 の

都 市 に お い てDラ イ ン35ミ リ を 固 定 し て パ ラ メ ー タ を 調 整 した 場 合 とパ ラ メ ー タ を 固 定 してDラ イ ン を

水 害 非 発 生)

変 化 させ る こ と に よ り適 応 可 能 と な り汎 用 性 が 確 か

と出力 を(雨 量)→(流

量)と

した の を今 回 の 浸 水

解 析 で は(雨 量)→(水 位)→(浸 水 発 生,非 発 生)と す る.タ ンク の流 出孔 か らは,河 川,海,湖, な ど に流 れ る も の と し,浸 透 孔 か らは 地 下 浸 透 に流

め られ て い る2). 図-4-1は1995年9.月24日 と き の 解 析 図 で あ る.横 の 目 盛 り を,右

に 浸 水 害 発 生 が 発 生 した 軸 は 時 間,縦 軸 は 左 に 雨 量

に 水 位Vの

目盛 りを 示 した 。10分 雨

れ て い く もの とイ メー ジ して タ ン クモ デ ル を考 え た. 解 析 時 間 単 位 は10分 で あ る.10分 雨 量 は 雨 の 降 り方 を細 か く表 して い る の で急 速 な水位 の 変化 を表 す の に適 して い る.

量 は 棒 グ ラ フ で,計

浸 水 害 は,流 域 に溜 ま る水 と想 定 され る タ ン ク内 残留 量 が 限 界 を 超 え る と起 こ る と考 え られ 、本 研 究 で は様 々 な組 み 合 わせ に よる解 析 の 結 果 タ ン ク 浸,

な い.図-4-3は1997年9月7日

B,Cの 残 留 量 の合 計値V(22)が 応 して い る と判 断 した.

き の 解 析 図 で あ る.水 位 はDラ イ ン を 超 え て い る. こ の よ うにDラ イ ン を 境 に 浸 水 害 発 生,非 発 生 が 判

実 際 の水 位 と対

(1) 三 段 タ ン ク モ デ ル は 地 表 面 付 近 の 水 環 境 を表 し て い る と考 え,各 タ ン クの 初 期残 留 量 は0で 始 め る.

示 して い る.図-4-1よ

き の 解 析 図 で あ る.水 図-4-4は1998年10月17日

断 され る.分

に 浸 水 害 が 発 生 した と

位 はDラ

イ ン を 超 え て い る.

に 浸 水 害 発 生 が 発 生 した と

子 を タ ンク モ デ ル に

イ ン で 判 別 可 能 だ っ た も の と す る と,

浸 水 害 の 発 生 が7/9,非

析 法3)も し くは阿 部,塩 月1),2)を 参 照 い た だ きた い.

3.計

―385―

イ ン を超 えて い

に 浸 水 害 が 発 生 して い な 位 はDラ イ ン を 超 え て い

母 を デ ー タ 数,分

よ る 解 析 のDラ

判 別 結 果 と な っ た.

位 にお け る タ ン ク モ デ ル の パ ラ メー タ を参 考 に し浸 水 害 発 生,非 発 生 が判 断 され る よ うタ ン クパ ラ メー タ を試 行 錯 誤 に計 算 す る こ とに よ り得 られ る.解 析

り水 位 はDラ

る.図-4-2は1997年5月8日 い と き の 解 析 図 で あ る.水

都 市浸 水 害 は 地 表 面 の 水 の動 き が影 響 して い る と考 え られ る の でVの 中 に は地 下 水 貯 留 分 は考 慮 され な い.詳 しい タン クモ デ ル の計 算 過 程 は菅 原 の流 出解

(3)解析 結 果 解 析 にお い て タ ンク パ ラメ ー タは,過 去 の10分 単

算 に よ り得 られ た 水 位 は 実 線 で

発 生16/16,全

体 で23/25の

画 降 雨 を浸 水 害 発 生 予 測 タ ンク モ デ ル に 入 力 した と き

(1)降 雨 強 度 公 式 一 雨 の 降 り始 め か ら の10分 雨 量 の 時 間 変 化 が 図-5 の 通 りで あ っ た とす る.r1が そ の 前 後 に 大 き さ順 に2.3.4番

ピー ク10分 雨 量 で あ り, 目 の10分 雨 量 が も

図-5観

た ら さ れ た と す る.一

測10分 雨 量

はr1mmと な り,最

大20分 雨 量(R20)は(r1+r2)mm,

最 大30分 雨 量(R30)は(r1+r2+r3)mm,最 雨 量(R40)は(r1+r2+r3+r4)mmと れ を 雨 量 強 度 値(mm/hr)に 時 間T(min)を

(a)降 雨 強 度 曲 線

雨 で の 最 大10分 雨 量(R10) 大40分

な る.そ れ ぞ な お し横 軸 に 降 雨 継 続

と っ て,R10,R20,R30,R40と



び か え た の が 図-6(a)で

あ り 降 雨 強 度 曲 線CR7曲

線)と

え ば タ ル ボ ッ ト式 の 場 合 以

呼 ば れ て い る.例

下 の(1)式 の よ う に な る

(1) (RT;mm/hr,T;min,a,bは

(b)ハ イ エ トグ ラ フ

パ ラ メ ー タ)

図-6中

央集 中形 ハ イ エ トグ ラ フの 作 り方

雨水 排 水 路(分 流 式)の と きの 計 画 降 雨 を求 め る た めの 降 雨 強 度 公 式 に つ い て は,宇 部 市 の場 合10年 確 率 の タル ボ ッ ト型 で 以 下 の 式 の よ うに な って い る. (2)

降 雨 強 度 公 式(10年 確 率) 尚,上

式 の 時 間 降 雨 量 を 求 め る と55.0mm/hrと

な る.

(2)計 画 降 雨 波 形No1の 作 成 につ い て 計 画 降 雨波 形 の 降 雨 継 続 時 間 は24時 間 と し,降 雨 の ピー ク は 中央 集 中型 と仮 定 す る.図-6(b)に 示 す よ うに 降 雨継 続 時 間 の 中 心 を原 点 と し,こ こに 降 雨 の ピー ク を と る.そ して,雨 の 降 り始 め か ら ピー ク ま で と ピー クか ら降 り終 わ りま で の 時 間 につ い て, 降 雨 継 続 時 間 毎 に強 度 を決 め る もの で,図-6(b)中 の 計 算 式 の よ うに いず れ の継 続 時 間 に対 して も,平 均 降 雨 強 度 曲線 の値 を満 足 す る よ うに定 め る.主 に この 方 法 で 雨 水 排 水 路 な どの 設 計 の とき,流 達 時 間

図-7計

画 降 雨 波 形No1に よ る解 析 結 果

(4)計 画 降 雨 波 形No2の 作 成 に つ い て (1)式 よ り図-5のr1,r2,r3,r4に 量 の 大 き さ の 順 の 値(mm単 但 しnは

位)は

相 当 す る10分 雨 次 式 で 再 現 で き る.

自 然 数,

を降 雨 継 続 時 間 と して 合 理 式 に よ りピー ク流 量 の計 算 を行 う.本 論 文 で 用 い て る タ ン クモ デ ル は10分 単 位 で計 算 して い るの で ハ イ エ トグ ラ フ は10分 間 隔 に 作 成 し,そ の結 果 ハ イ エ トグ ラ フ は 図-7の 棒 グ ラ フ の よ うに な った.

(2) Rr曲

線 か ら 直 接 得 ら れ る も の は こ こ ま で で,

r(1),r(2),r(3),r(4)  r4の よ う に,ど

(3)計 画 降 雨 波 形No1を

タ ンク に入 力 した とき

の よ うに配 列 され て い る か は わ か ら ー ク の 発 生 時 点,降

り始 め か ら任

(2)で 求 め た ハ イ エ トグ ラ フ を2章 で 決 定 し た タ ン ク モ デ ル に 入 力 し た.結 果 は 図-7の 実 線 の よ う

意 時 点 ま で の 雨 量 デ ー タ が あ れ ば,降

雨 全 体 の時 間

に な り水 位 の ピ ー ク は39.3mmと

図-6(b)に

な っ た.こ

な い.し

が 図-5の,r1,r2,r3,

れ は計

か し,ピ

的 な 変 化 曲 線 を 推 定 す る こ と が で き る.再

画 降 雨 が 現 状 よ り高 く 設 定 さ れ て い る と 考 え ら れ

雨 曲 線)と

る.

作 成 方 法 に つ い て は 水 文 学 の 教 科 書(例

―386―

現 され た

相 当 す る も の は ハ イ エ トグ ラ フ(連 呼 ば れ て い る.ハ

続降

イ エ トグ ラ フ の 詳 し い え ば岩 井 ・

図-8本

石 黒,1970)を

文参照

参 照 さ れ た い.こ

パ ラ メ ー タa,b,ピ

図-9本

こ で はRT曲

文参照

線の

ー ク発 生位 置 が わ か っ て い る 時

の 計 算 式 だ け を 紹 介 す る に と ど め る.図-8の 降 雨 開 始 時 刻 をto,降

よ うに,

雨 終 了 時 刻 をte,ピ

ー ク発 生

時 刻 をtpと す る.

(3) とお く.ピ

ー ク 時 か ら ら 分 以 前 の 時 刻t,-t、

け る 雨 量 強 度 をr(t,-t、)と 分 以 降 の 時 刻tp+taに す る.い

ま(1)式

す る.ピ

にお (a)2=0.25の

ー ク 時 か らta

と き

お け る 雨 量 強 度7(tp+ta)と

を 使 っ て(2)式 を 一 般 化 す る と 次 の

よ うに な る.ピ ー ク 雨 量 時 を 中 心 を した 前 後T分 T+dT分 の 間 の降 雨強 度 は



(2) と な る.Tの

代 わ り に(3)式 を 使 う と,

(4) (b)m=0.5の

とき

(5) と な る.(4)式

は ピ ー ク 時 を 原 点 と し て,tb分

の ぼ っ た 時 点 で の 雨 量 強 度 値,(5)式

さか

はt

a分 経 過 し た 時 点 で の 雨 量 強 度 値 を 与 え る.(4)式,(5)式 を積 分 す る と,図-9よ

う に ピ ー ク 時 か らtb2,tb1分

の ぼ っ た 時 点 の 積 算 雨 量rb2tb1,ピ

さか

ー ク 時 か らt a1,

ta2分 経 過 した 時 点 間 の 積 算 雨 量rb2tb1は そ れ ぞ れ,

(6) (C)2=0.75の

図一10計

とき

画 降 雨波 形No2に よ る解 析 結 果

(7) の よ う な 値 を 示 す か 検 討 を 行 う.検

(2m/hr) で 表 さ れ る.mで tb2-tb1=ta2-ta1=10分 メ ー タa,bよ

ピ ー ク 発 生 位 置 を 与 え, とす れ ば,RT曲

ス は,ピ

ー ク が 前 方 に あ る 場 合(m=0.25の

ピ ー ク が 中 央 に あ る 場 合(2=0.5と

線 のパ ラ

り10分 間 の 降 雨 強 度 が 求 め られ て,10

後 方 に あ る 場 合(2=0.75の る. (a)m=0.25の

分 雨 量 の ハ イ エ トグ ラ フ を 作 成 で き る. タ ンク に 入 力 した とき

同 じ降 雨 強 度 で も降 雨 の ピー ク の 発 生 位 置 を 変 化 させ て,タ

ン ク モ デ ル に 入 力 す る と,水

位が ど

図-11(b)は

―387―

と き)の3ケ

と き), ー クが ース で あ

計 画 降 雨 波 形 の 雨 の ピー ク が 前 方

に 来 た と き の 解 析 結 果 で あ る.水 こ ろ に 来 て い る. (b)m=0.5の

き),ピ

とき

図-11(a)は (5)計 画 降 雨 波 形No2を

討 を行 うケ ー

位 は34.622の



とき 計 画 降 雨 波 形 の 雨 の ピー ク が 中 央

に 来 た と き の 解 析 結 果 で あ る.水

位 は39.32mと

満 潮 時 に は 水 位 が か な り高 く な り ポ ン プ に よ る

な っ た. こ の 時 は 中 央 集 中 型 で あ る 計 画 降 雨 波 形No1と

排 水 だ け で は 追 い つ か ず 浸 水 害 が 発 生 し た. ほ

ぼ 同 じ結 果 と な っ て い る. (c)2=0.75の

こ の よ う に 排 水 路 が 年 々 整 備 さ れ た り,雨

とき

図-11(c)は

計 画 降 雨 波 形 の 雨 の ピー ク が 後 方

に 来 た と き の 解 析 結 果 で あ る.水

位 は44.32mま



う状 況 を 作 り 出 す の で,Dラ イ ン よ り計 画 降 雨 に よ る水 位 の 方 が 大 き い とい う結 果 が 得 られ た の だ

達 し て い る.

と考 え ら れ る.

(6)計 画 降 雨 の 浸 水 害 発 生 に 関 す る 検 討

前 方(2=0.25の

3.(4)に 宇 部 市 で は排 水 路 の 設 計 の と き 計 画 降 雨 を 中央 集 中 型 と し流 量 の 計 算 が な さ れ て い る.本 研 究 で は 降 雨 強 度 式 よ り10分 単 位 の 計 画 降 雨 は 計 を 作 成 し,浸

や流

出 が 自 然 現 象 で あ る た め に,そ の と き そ の と き に 違

水 害 発 生 予 測 タ ン ク モ デ ル に 入 力 し た.計

お い て 計 画 降 雨 の ピー ク位 置 に つ い て

(2=0.75の

と き),中 と き)に

央(2=0.5と

き),後

つ い て の 検 討 を 行 っ た.計

方 画

降 雨 に お い て 同 じ降 雨 強 度 の と き 降 雨 の ピー ク位 置 が 後 方 に 行 く ほ ど水 位 の ピ ー ク が 上 昇 す る こ と が 示 され た.

画 降 雨 波 形No1の 方 法 で を 入 力 す る と,宇 部 市 に お い て 過 去 の 災 害 よ り 得 ら れ た 浸 水 発 生 限 界Dラ イ

実 際 の 降 雨 を 入 れ た 解 析 結 果 を 見 る と 図-4-3の よ う に あ る 程 度 雨 が 降 っ た あ と に 突 然10分 雨 量 が

ン3522よ

202m以

り 大 き い 値39.32mを

示 し た.計

画降 雨 が

上 の 雨 が 降 り そ の と きDラ

イ ンを超 えた も

現 状 の 災 害 の 危 険 ラ イ ン よ り高 く 設 定 さ れ て い る と 考 え ら れ る.こ の こ と は,計 画 降 雨 波 形No2で 降

の や,図-4-4で

雨 の ピ ー ク が 中 心 に く る2=0.5の が 得 られ た.

と き で も 同 じ結 果

浸 水 害 が 発 生 す る ま で に どれ だ け 雨 が 降 っ て い る か,今 ど の よ う な 雨 が 降 っ て い る か 注 意 し水 位 が

図 一11よ り降 雨 強 度 が 同 じ で も 雨 の ピー ク の 位 置 が 前 の と き(2=0.25の と き)がV=35.522,中 央

どの く ら い ま で 来 て い る か 現 状 を 把 握 して お く こ

の と き(2=0.5と (m=0.75の

き)がV=39.32m,後

ピー クの位 置 が の こ と は,同

際 の 防 災 対 策 と して は

と が 重 要 で あ る と考 え られ る. 5.お

わ りに

こ れ ま で 都 市 低 地 部 で 頻 繁 に 起 き て い る 浸 水 害 を,

じ降 雨 強 度 の 雨 で も降 雨 の ピー ク が 後 ろ に 行 く ほ

4.解

な っ た り と様 々 で あ る.実

ろの とき

と き)がV=43.0mmと

遅 れ る ほ ど水 位 が 上 昇 し て い る.こ ど,水

は ゆ っ く り降 っ て 徐 々 に 雨 が 強 く

位 の ピ ー ク が 大 き く な る こ と を 示 し て い る. 析 結 果 の ま とめ と考 察

宇 部 市 に お い て決 め た 浸 水 害 発 生 予 測 解 析 タ ン ク モ デ ル に 下 水 道 の 雨 水 排 水 路 計 画 に 使 用 され て い る

過 去 の 浸 水 害 の 発 生,非 発 生 を も と に タ ン ク モ デ ル に よ り都 市 の 浸 水 害 発 生 予 測 を 行 っ て き た.今 回 地 域 の計 画 降 雨 を そ の タ ンク モ デ ル に入 力 す る こ とに よ り現 状 と計 画 と の 差 が 見 られ た.こ の よ うに 本 論 の 方 法 に よ り地 域 の 浸 水 害 に 対 す る 現 状 を 把 握 で き る の で は な い か と 考 え られ る.ま

計 画 降 雨 を 入 力 す る と 中 央 集 中 型 の と きV=39.3mm

し て,ど

と な り,既

で き る か 研 究 を 進 め て い き た い.

往 の 研 究 で 得 られ た 宇 部 市 の 浸 水 発 生

た,今

後 の課 題 と

ん な対 策 が この 差 を効 果 的 に縮 め る こ とが

限 界Dラ イ ン35mmよ り 大 き い 値 が 得 られ た.こ れ は 計 画 降 雨 が 現 状 の 災 害 の 危 険 ライ ン よ り高 く設 定 さ れ て い る と 考 え ら れ る.計

画 降 雨 波 形 と同 じ

謝 辞:デ

雨 が 降 っ た らDラ

あ る宇 部 市 で は 浸

課 防 災 室,下

イ ン が35mmで

水 害 発 生 の 可 能 性 が あ る と 判 断 で き る.過 害 例 か ら 決 め たDラ 水 位(39.3mm)に

イ ン(35mm)と

去の災

部 市役所 下水道 課 庶 務

関 地 方 気 象 台 山 口宇 部 空 港 出 張 所 の

方 々 の 協 力 を 頂 き ま し た.深

く感 謝 の 意 を 表 し ま す.

計画 降雨 に よ る

差 が あ る ことは以 下 の点が 考 え ら

れ る. 1)計 画 降 雨 で は 雨 は 一 雨 で 計 算 さ れ る が,実 際 は 前 の 雨 の 影 響 や 連 続 して 雨 が 降 っ た り と様 々 な の で,雨 の 降 り方 に よ り流 域 に 水 が 溜 ま っ て し ま い 浸 水 害 が 発 生 し た. 2)排 水 路 に ゴ ミや 木 な ど が 溜 ま っ て い た た め,通 水 能 力 が 減 少 した た め に 浸 水 害 が 発 生 した. 3)雨 水 排 水 路 の 整 備 は 年 々 行 わ れ て い る が,一 に 全 部 行 う こ と は 不 可 能 な の で,ま 備 が 終 わ っ て い な い た め に,計 が 流 せ ず に 浸 水 害 が 発 生 した. 4)宇 部 市 を 流 れ る 真 締 目川,厚

ー タ 収 集 の 際,宇



だ 完 全 に整

画降 雨 だけ の雨 東 川 は感 潮 河 川 で

参考文献 1) 阿 部 清 明, 芝 崎 一也, 塩 月 善 晴 : タ ン クモ デ ル に よ る都 市 浸 水 発 生 予 測, 土木 学 会 論 文集, No.600/II44,pp.1∼10, 1998. 2) 阿 部 清 明, 塩 月 善 晴 : 山 口県 の 都 市 浸 水 害発 生 予 測 に 関 す る 研 究, 土 木 学 会 論 文 集, No.628/II48,pp55∼64, 1999. 3) 菅原 正 巳 : 流 出 解 析 法, 共 立 出版, p.257, 1972 4) 越 智 彊 : 昭 和47年 の7月 豪 雨 の 特 徴 と過 去 の集 中豪 雨 との 比 較 に つ い て, 気 象 研 究 ノ ー ト, No.117, pp.153 ∼162, 1973 5) 塩 月 善 晴 : ハ イ エ トグ ラ フ を 利 用 した 短 時 間 雨 量 予 測 法 の試 み, 天 気, 36, pp.449∼459, 1989 6) 岩 井 重 久, 石 黒 政 儀 : 応 用 水 文 統 計 学, 森 北 出版, 1970 (1999.9.30受 付)

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